2015.06.24住まいのお役立ち情報

建て替えとリフォームはどっちがお得?リフォームのメリット・デメリット

建て替えとリフォームはどっちがお得?リフォームのメリット・デメリット

 

住まいの築年数が15年、20年と年月を重ねてくると、建て替えるべきかリフォームすべきかと頭を悩ませる機会が多くなってくると思います。

今ある建物を全て解体して一から住まいを建て直す「建て替え」、使える部分を残しながら行う「リフォーム」。どちらにもさまざまなメリットがありますが、同じようにデメリットも抱えています。

ここでは、建て替えと比較した場合のリフォームのメリット・デメリットをご紹介します。金銭面だけではない、住まいにおいての本当の意味での「得」とは何なのかを考えていきましょう。

リフォームのメリット

リフォームのメリット

 

今ある住まいを改築・改装して新しい居住空間を得ること、それがリフォームです。建て替えとリフォームを比較した場合、リフォームにはたくさんのメリットが挙げられます。

リフォームのメリットとして最も注目したいポイントは、何と言っても「外観も内装も新築同様になるにも関わらず、愛着ある今の住まいを全て壊す必要がない」という点でしょう。同じ土地に新築住宅を建てる場合には、今ある住まいを完全に取り壊さなければなりません。長年住み慣れた自宅を全て解体することに抵抗があるという方は、実は少なくありません。そのような気持ちがある場合には、まだ使える部分を残し、かつ工事前よりもずっと快適な居住空間を手に入れることができるリフォームを選択すると良いでしょう。

また、リフォームは建物全てを取り壊すわけではありません。そのため、新築に比べて工事に掛かる期間が比較的短く済むという特徴があります。工事中でもそのまま自宅で生活が可能な場合も多いです。その場合、仮住まいや引っ越しについて考える必要も、それに掛かる費用も不要になります。

加えて、予算に合わせてプランを選べることも大きなメリットの1つです。床や壁の貼り替えやキッチンの設備交換のみを行うなど、重点的にリフォームしたい箇所に絞って予算を振り分ければ、より満足度の高い住まいを手に入れられることでしょう。

リフォームのデメリット

リフォームのデメリット

たくさんのメリットがあるリフォームですが、しっかり計画を立てないと思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあります。特に気を付けるべきポイントは、「現在の住まいの構造・状態をしっかりと把握しておくこと」です。

リフォームは、建物を一から造り上げていくわけではありません。そのため現在の住まいの構造によっては、思い描いているような間取りにできなかったり、家の強度面や耐震に不安が残ったりなどの問題が出てくることがあります。

特に、フローリングや柱など、住まいの根本的な部分を含めた大規模なリフォームを行うときには注意が必要です。構造を補強する場合、新築よりも費用が高くつくケースも少なくないためです。

また、リフォームが大規模になればなるほど、工事に長い期間が掛かってしまうというデメリットもあります。解体を含めたリフォームは、今ある建物の一部を残しながら解体を進めていくことになるため、全てを一気に壊す建て替えよりも時間が掛かる傾向にあります。

何が本当の意味での「得」なのかを考えよう

何が本当の意味での「得」なのかを考えよう

それでは建て替えとリフォーム、結果的にはどちらがより良い選択となるのかを考えてみましょう。

ここで大切なポイントは、何を「得」として考えるかです。もちろん工事費用を抑えることも大切ではありますが、真にお得かどうかを判断するためには費用ばかりに目を向けているわけにはいきません。建て替えにしてもリフォームにしても、長い目で見て先のことまで含めて考える必要があります

例えば、住まいは完成したら終わりというものではありません。多くの場合、10年ごとを目安に、水回りや外壁などのメンテナンスが必要になります。たとえリフォームそのものの費用を安く抑えることができても、10年後、20年後に数百万円の出費が必要となってしまうようでは、得をしたとは言えなくなってしまいます。

重要なことは、目先の費用のことばかりでなく20?30年後のトータル費用までを考えておくことです。建て替えとリフォームを比較する際には、将来を見据えての比較検討を心掛けましょう。

おわりに

リフォームのメリットは建て替えのデメリットと、またリフォームのデメリットは建て替えのメリットと裏返しになっていることが多いです。より良い選択はどちらなのかを考える際は、今の住まいの構造や状態、家族の今後の生活設計など、各家庭の現在の状況をしっかりと把握しておくことが重要になります。

今の住まいが抱える問題点と改善すべきポイントの優先順位を念入りに計画すること、それがより良い選択のための第一歩であると言えるでしょう。